(17-.06.09.)(金);中国側は「条件付き」には不快感
(17-.06.09.)(金);中国側は「条件付き」には不快感
<安倍晋三首相の条件付き「一帯一路」には、協力表明 >
【北京=藤本欣也】中国が推進する現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」に関し、安倍晋三首相が条件付きで協力を表明したことについて、中国側は「条件」に不快感を示しつつ、「中日関係改善に向けた日本のシグナル」(中国メディア)と歓迎の構えだ。
今年後半に中国共産党大会を控える習近平指導部にとって、中国が主導する国際秩序作りへの「日本の協力表明」はプラス材料。中国政府は早速、台湾や南シナ海問題などを念頭に「関係改善を望むなら行動で示してほしい」(外務省報道官)と注文を付けている。
安倍首相は5日の東京都内での講演で一帯一路への協力を初めて表明したが、その条件として(1)インフラ整備は万人が利用でき、透明で公正な調達が行われる(2)プロジェクトに経済性がある-などを挙げた。
中国共産党機関紙、人民日報系の英字紙グローバル・タイムズは7日、「中国は一帯一路に関する条件を拒否する」との見出しの記事を掲載。日本が態度を変えたのは、
環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)から米国が離脱したことで日本の経済成長戦略がダメージを受け、一帯一路を無視できなくなったからだ-などとする専門家の意見を取り上げ、「他国の利益のために中国は譲歩しない」と主張した。
その一方で同紙は同日付で「安倍(首相)の心変わりは歓迎すべき一歩」との社説も掲げ、「日本の変化を中国の国益につなげていくべきだ」と訴えている。
(えびなたろう)
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