« 2016年8月 | トップページ | 2016年11月 »

2016/09/24

24-民進党が生き残っているのは国民の責任

24-民進党が生き残っているのは国民の責任        (2016-.09.24.)

『民進党(笑)。』(ワニブックスPLUS新書)という本が売れている。タイトルの奇抜さに加え、著者の赤尾由美氏が、銀座数寄屋橋での街頭演説で名高かった保守政治家、赤尾敏(びん)大日本愛国党初代総裁の姪(=弟の娘)ということも話題になっている。民進党は21日午後、両院議員総会を開き、蓮舫執行部が正式発足する。「二重国籍」問題で国民にウソをついた蓮舫代表の誕生も含めて、赤尾氏に聞いた。

 「私は民進党が存在すべき理由が分かりません。自民党は需要があるでしょうが、民進党を必要とする人はいるのでしょうか? そう考えると怒りを通り越して笑うしかありません。ただ、こんな政党が生き残っているのは、私たち国民の責任なんですよね。それを伝えたくて書きました」

赤尾氏はこう語った。注目の新書は、国民の期待を裏切り続けるツッコミどころ満載の民進党を一刀両断している。そして、民進党のだらしなさによってもたらされた「自民党1強」体制にも物申す、痛快な1冊だ。赤尾氏は、亡父の跡を継いで31歳でアカオアルミ株式会社の社長に就任した経営者だが、ジャーナリストの河添恵子氏らとの共著『国防女子が行く』(ビジネス社)でも注目された。

 蓮舫氏について、赤尾氏は厳しい眼を向ける。蓮舫氏は『総理を目指したい』と明言したそうですが、あきれてものが言えません。国籍以前に(これまでの言動を聞く限り)日台、日中の問題が深刻化した際、日本の側に立って行動できるのか、心配です。蓮舫氏は7月の参院選(東京選挙区)で112万票も獲得し、トップで当選しました。日本人はどうしてしまったのでしょうか」

現代日本には「たかりの構造」が蔓延(まんえん)しているともいう。
「例えば、待機児童問題です。民進党の山尾志桜里政調会長は『保育園落ちた日本死ね!!!』というブログを国会で取り上げて政府を批判していましたが、子供を預けることは本来セーフティーネットの問題です。それを権利にすり替えれば、親が『教育の義務』を放棄することにつながりかねない。幼いときから親子が離れる仕組みを作って、どうするんでしょうか。その果ては、家庭崩壊しかありません」

 最後に、伯父の赤尾敏氏が存命なら、日本の現状をどう思うか聞いた「非常に嘆くでしょうね。一見こわもてに見える伯父が根強い支持を得ていたのは、お金に汚くなかったこと。そして、戦争中に衆院議員として東條英機首相に文句を言ったことでしょう。歴史の重みを背負い、命を捨てる覚悟で筋を通したことが、人々の共感を呼んだのです。その姿は、巨大な敵と戦ったドン・キホーテのようでした」 (ジャーナリスト・安積明子)
(えびなたろう)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016/09/23

23-豊洲地下水、有害シアン検出 

23-豊洲地下水、有害シアン検出          (2016-09.23.)

<慎太郎都政3期目「役人任せ」状態のツケ>
 豊洲新市場(東京都江東区)の「盛り土」未実施問題で、石原慎太郎元知事の“責任”を指摘する声が広まっている。不可解な工法変更があった時期が、石原氏の「役人任せ」の都政運営が常態化していた3期目(2007年~11年)と一致するのだ。気になる「都議会のドン」こと内田茂都議の存在。小池百合子都知事は21日午後、リオパラリンピック閉会式を終えて帰国し、調査結果の報告を受けるが、「石原都政の闇」に切り込むことになりそうだ。

<衝撃的なニュースが飛び込んできた>
 都議会公明党は20日、豊洲新市場・水産卸売場棟の地下空間から採取した水を、民間企業で検査した結果、環境基準を上回る「シアン化合物」を検出したと発表したのだ。毒性の強いシアンの環境基準は「不検出」だが、1リットル当たり0・1ミリグラムが出たという。

 都が採取した水の検査では、環境基準を下回る微量のヒ素と六価クロムが検出されたが、環境基準を上回る有害物質は検出されなかった。公明党は「自分たちで水を採取しており専門家による正式な調査ではないが、都に詳しい調査を求めたい」としている。

 「食の安全」への不安が広まるなか、「盛り土」問題の全体像が徐々に見えてきた。東京
都の「専門家会議」が08年7月に「敷地全体を盛り土する」と提言し、工法を検討する「技術会議」も09年1月にこれを確認していながら、10年7月までに「地下空洞設置」が決まり、11年8月、新市場の建物の下に盛り土をしない工事の契約書が交わされた。

 この件について、担当部局「中央卸売市場」の市場長(局長級)を09年7月から11年7月まで務めた岡田至氏が20日、共同通信などの取材に応じ、建物下に盛り土を実施しない工事の発注を決裁したことを認めながら、以下のように証言した。

 「(発注仕様書の決裁はしたが、問題発覚まで)盛り土がされていないとは認識していなかった」「地下空間を利用することを議論した記憶はない」「『(決裁の)ハンコを押しといて何だ』と言われるが、そこまで確認していなかった」「(都庁のある)新宿と築地の間で距離感があり、十分な連携ができていなかった」

 都民が憤慨しそうな「無責任な言い分」ではないか。ただ、当時の最高責任者、石原氏の責任も重い。豊洲新市場をめぐる問題が起きた時期は、多くの不祥事や問題が続出した「石原都政3期目」と符号するのだ。

 石原都政は1期目こそ、財政再建に道筋をつけ、ディーゼル車規制で国をリードするなどして高い評価を得たが、3期目に突入すると、都庁内は全体的に弛緩(しかん)し、随所で「ゆるみ」が生じていた。

 都政事情通は「07、08年ごろは、石原氏の登庁回数が『週1回、毎週金曜日の昼ごろから午後の記者会見まで』ということも珍しくなかった。各局の幹部による説明や決裁は金曜日に集中し、その量は膨大だった。とても石原氏がさばける量ではない。都政運営は副知事ら幹部に任せる場面が多かった」と振り返る。

 石原氏が「中小企業を救う」とブチ上げて、都が出資して設立した新銀行東京の融資焦げ付きが大問題になったのも3期目だ。都は、火の車となっていた新銀行東京に対し、08年に400億円もの税金を投入した。「ずさんな融資が横行したのは都の監視が不十分だったからだ」として、石原氏は都議会やマスコミから集中砲火を浴びていた。

 同時期、「都議会のドン」こと内田氏は、逆に権勢を強めていった。石原氏が1期目(1999年~2003年)、内田氏とは距離があった。ところが、石原氏の最側近で、特別秘書から副知事に就任した浜渦武生氏が05年、「やらせ質問」問題などを都議会の百条委員会で追及され辞職に追い込まれた。

 内田氏は同年、党都連幹事長に就任し、名実ともに「都議会のドン」として君臨するようになった。内田氏はその後、都連会長となった石原氏の長男、伸晃氏を支えることで、石原氏との関係も深めたとされる。

 豊洲新市場への移転は、都議会自民党が石原知事時代から推進してきた目玉プロジェクトだ。石原氏の「役人任せ」の都政運営もあり、都の幹部職員は、真っ先に都議会自民党に“おうかがい”を立てていたが、本当に「地下空洞設置」を察知できなかったのか。

 小池氏は21日午後、ブラジル・リオデジャネイロから、パラリンピックの大会旗を持ち帰り、羽田空港に帰国する。小池氏はそのまま都庁に向かい、「盛り土」問題の調査結果について報告を受ける。
 小池氏は、石原氏や内田氏とどう対峙するのか。
(えびなたろう)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016/09/14

14-非主流派が習氏一派に「反撃」開始か… 

14-非主流派が習氏一派に「反撃」開始か…         (2016-09.14.)

習近平国家主席の側近として知られる黄興国氏の失脚は、習氏一派の粛清統治に反発する党内のグループによる“反撃”の一環とみられる。党関係者によれば、反腐敗を担当する党規律部門は習派が基本的に押さえているが、事前に黄氏を調べている気配は全くなかったという。

反対派が黄氏周辺の汚職の証拠をひそかに集めて会議に提出し、党の規律部門に「立件」を迫った可能性も指摘されている。

中国共産党内部では、習氏一派のほか、胡錦濤・前国家主席や李克強首相らにつながる共産主義青年団(共青団)出身者のグループ、それに江沢民・元国家主席ら党長老グループ(江派)の主導権争いが激化している。

最高指導部の顔ぶれが大幅に入れ替わる党大会が来秋に迫ってきたからだ。最高指導部や党長老が出席する今夏の北戴河会議の後、雲南省や山西省など複数の省トップの人事異動が行われ、共青団派の幹部が次々と引退。代わりに習氏の地方勤務時代の部下が複数登用されるなど、習派が人事面で主導権を握ったかのような印象があった。

現在7人の最高指導部メンバーの中で、習氏と李首相を除く5人は来秋の党大会で引退する予定だ。次期最高指導部入りが有力視される候補者のうち、共青団派は3人いるが、全員が最高指導部に入ると政権の主導権を共青団派に握られてしまうため、習派はそれを阻止すべく躍起になっているという。

こうした中、ある党関係者は黄氏失脚を受け、「習氏による露骨な権力集中と粛清統治に抵抗するため、江派と共青団派が連携する場面が最近増えている」と指摘した上で、「これから本格的に反撃する可能性が高い」とし、権力闘争が本格化するとの見方を示している。

習派と共青団派は人事面や経済政策面などで激しく対立してきた。江派は当初、習氏を支援していたが、習氏が自らの権力基盤強化のため江派の大物政治家を次々と失脚させた。これに反発した江派は最近、習氏の暴走を止めるべく共青団派と連携する場面が増えつつあるというのだ。
(えびなたろう)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016/09/13

13-小池知事、豊洲「盛り土」問題で都庁粛正へ

13-小池知事、豊洲「盛り土」問題で都庁粛正へ        (2016-.09.13.)

<職員の事情聴取、幹部の更迭も>
 東京都の小池百合子知事が、都の「虚偽」説明を発見し、綱紀粛正に着手した。都はこれまで、築地市場(中央区)の移転先である豊洲新市場(江東区)で、土壌汚染対策として「盛り土」を行ったと説明してきたが、一部で実施されていなかったのだ。都民の不信は急速に高まっており、小池氏は「幹部職員の更迭」など人事の刷新に踏み切る構えだ。

 「従来、都が説明してきたことと異なることが判明した。私も驚いた」「都のホームページに、ずっとそのまま訂正せずに載せていた。大変、大きな瑕疵(かし)があった」「土壌汚染対策にすでに858億円投じた。これは都民のお金だ。『一体何なんだ!』という声も聞かれる」

 小池氏は12日午前、都庁に4人の副知事や幹部職員らを緊急招集し、都が「豊洲新市場の主な建物で盛り土をした」と、「虚偽」説明してきたことを厳しく注意した。豊洲新市場では、土壌から発がん性物質などが検出されていた。都は専門家の提言を踏まえ、汚染土壌の土を2メートル入れ替え、その上に「きれいな土」を2・5メートル盛ることになっていた。

 ところが、地下に配管などを行うため、都が独断で一部施設の地下で盛り土を行わず、空洞としていたのだ。一部施設といっても、「水産卸売場棟」(床面積約5万4000平方メートル)など主要施設の地下での未実施が目立ち、新市場全体の約3分の1で盛り土は行われていなかった。

 小池氏が問題視しているのは、豊洲新市場の安全性に加えて、都が事実と異なる説明を業者や都民に続けてきた点だ。幹部を前にして小池氏は語気を強め、「『いつ、どこで、誰が、何を決めたのか』を明確にする必然性がある。都政にとっても重大な局面であり、緊張感、スピード感、責任感をもってあたってほしい」と語った。

 さらに、小池氏は「築地市場の豊洲新市場への移転延期で『毎日700万円の維持費がかかる』」と報じられていることについて、「(根拠が明確でない)700万円がひとり歩きしていることを不満に思っている」と幹部らにクギを刺した。

 小池氏は9月1日の都政改革本部初会合で、自身について「GHQ(連合国軍総司令部)ではない」と語っていたが、「A級戦犯」の追及は厳しく行う。都政事情通は「小池知事の誕生で、都庁の構造が変わりつつある。当然、問題行為が発覚すれば幹部職員の更迭は確実だ」と語っている。
(えびなたろう)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016/09/12

12-小池都知事「改めて粛正する」と宣言 「間違った情報に」

12-小池都知事「改めて粛正する」と宣言 「間違った情報に」     (2016-09.12.)

<「豊洲スタートしていたら問題になっていた」>
「豊洲市場のスタートを決めていたら、後から課題が出て、大変な問題になっていた」。東京都の小池百合子知事は10日夕に開いた緊急の記者会見で厳しい表情をみせた。

横のスクリーンには、4・5メートルの盛り土の上に建物が建っている都が作成したイラストが写し出されていた。小池氏は棒で4・5メートル部分を指し示しながら、「ここが抜け、空間になっている」。

都によると、平成20年7月、専門家会議が汚染対策を提言。その中では汚染対策として、敷地内の表土約2メートルを削って汚染を除去した上で、きれいな土を搬入し、4・5メートル分の盛り土を行うことが盛り込まれていた。

だが都はその後に建物設計を実施した際、独自の判断で盛り土を行わないことを決めていた。

都は、建物床のコンクリートの厚さが35~45センチあり、土壌汚染対策に関する法律の基準は満たしているとしているが、豊洲市場の環境問題が物議を醸す中で議会の質問や報道機関の取材に対して変更を説明することはなかった。

担当の都幹部たちは「事務的なミス」「思いがいたらなかった」などと語り、過失であることを強調している。

だが、小池知事は会見では今後立ち上げる調査チームで、実態とは違った情報発信を続けた経緯などを調べる方針を表明し、静かな口調でこう宣言した。

「間違った情報を与えるのは都政の信頼を回復することと逆行する。改めて粛正をしていきたいと。とのべた。
(えびなたろう)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016/09/11

11-広がる韓進ショック 現代商船にも暗雲

11-広がる韓進ショック 現代商船にも暗雲        (2016-.09.11.)

<韓国海運まるごと沈没恐れる声も…>
 韓国の海運最大手、韓進(ハンジン)海運が経営破綻したばかりだが、2位の現代(ヒュンダイ)商船にも暗雲が立ちこめている。海運不況で赤字が続いており、このままでは来年上半期以降にも運転資金が枯渇する-と報じる韓国メディアもある。

 韓進の破綻で物流が混乱するなか、現代商船は代替のコンテナ船を投入。韓国政府は現代商船に韓進の優良資産を買い取らせ、営業網を統合する計画を立てるなど、現代商船は韓進の救済役のような形で浮上している。

 しかし、当初、経営の先行きが心配されていたのは現代商船の方だった。

 かつて韓国最大だった現代財閥は、現代自動車や現代重工業などが飛び出して分裂した。現代財閥を継いでいた創業家の五男は、北朝鮮への資金送金疑惑が浮上して自殺し、妻の玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)氏(61)が後継会長に就いていた。

 その後、主力企業の現代商船が2014年12月期に2350億ウォン(約218億円)、15年12月期には2535億ウォン(約236億円)の連結営業赤字を計上するなど業績が悪化した。

 柳一鎬(ユ・イルホ)副首相に「一番心配な会社」と名指しされた同社は、同じグループの現代証券の株式を売却するなどして1兆2000億ウォン(約1117億円)の資金を捻出、玄会長ら大株主が保有株の減資に応じるなどした結果、6月に政府系金融機関など債権団の管理下に入り、破綻を回避した。

 ただ、金融監督院が8月に発表した大企業の信用リスク評価でも、韓進海運と現代商船は、抜本的な再建計画や法的整理を要する大企業32社のリスト入り。両社とも経営正常化を推進すべきだとする「C評価」で並んでいた。今年に入っても1~6月の半期で4169億ウォン(約388億円)の営業損失を計上、手持ち資金も1兆2000億ウォンから、7000億ウォン(約651億円)の水準まで急減したという。

朝鮮日報によると、18年まで2年間の損失は1兆5000億ウォン(約1396億円)を超えると推定され、同紙は「来年上半期以降、運転資金が不足すると予想される」と報じた。同紙は「韓進海運に続き、現代商船まで破綻すれば、世界6位の韓国海運業がまるごと崩壊しかねない」とする専門家の声も紹介したが、こうした危惧は現実のものとなるのか。
(えびなたろう)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016/09/10

10-小池百合子と野田聖子ライバルだった2人が接近

10-小池百合子と野田聖子ライバルだった2人が接近      (2016-09.10.)

大ヒット中の映画『シン・ゴジラ』のエンドロールには、取材協力者として小池百合子都知事(64才)の名前がある。小池氏は元防衛相。劇中にはアイラインを濃いめに引いた余貴美子演じる女性の防衛大臣が登場するが、モデルは小池氏といわれる。彼女は都庁での会見で、監督に「ゴジラに電線を食べさせないで」と訴えたというが、「あれはゴジラの大好物だから」と断られたと明かした。

 都知事就任から1か月、彼女の一挙一動は連日ニュースやワイドショーを賑わせている。利権にまみれた都議会との対決を打ち出し、11月の築地市場から豊洲新市場への移転の延期を決定。膨らむばかりの五輪開催費用の調査を行うことも明言し、「小池都政に既定路線はございません」とバッサリ。さらには新党結成の可能性にも触れ、まさに“ゴジラ”のように都政をぶっ壊す快進撃を続けている。

 「ここだけの話、野田先生はあの選挙(都知事選)、手伝ってくれていた。これは処分の対象ではないか」9月2日、都内のホテルで開かれた自民党の野田聖子議員(56才)のパーティーで小池氏がそう明かすと、会場からはどよめきが起きた。

 「自民党は“小池さんを応援した議員は処分する”と言っていました。その方針に逆らってまで野田さんは小池さんを陰で支援していた。野田さんの親族が小池さんの秘書のように動いて、サポートしたそうです。今まで疎遠だといわれていた2人なだけに、本当に驚いた」(全国紙都政担当記者)

 野田氏といえば、昨年9月、「日本の総理大臣を無投票で決めるのは、国民をバカにしている」と自民党の総裁選への出馬を目指したが、推薦人20人を集められずに出馬を断念した。その後も、事あるごとに「女性初の総理大臣の椅子」への意欲を語っている。

 「過去、自民党の総裁選に立候補できた女性はただ1人、2008年の小池さんだけ。彼女も初の女性総理に近く、野田さんにとっては最大の“ライバル”のはず。そもそも政治家として2人が歩んできた道は対照的なんです」(政治ジャーナリスト)

 小池氏はニュースキャスター出身。40才の時、参議院選に日本新党から出馬して当選(1992年7月)。その後、2002年に自民党へ。小泉純一郎首相に引き立てられ、2003年に環境大臣に抜擢された。

 しかし、ただ“寵愛”を受けただけではない。2005年8月のいわゆる「郵政選挙」では、郵政民営化に反対する候補への「刺客」に真っ先に志願し、兵庫から東京に選挙区を移して落下傘候補として闘った。その郵政選挙で、小池氏とは逆に郵政民営化に反対したのが野田氏だ。

 「お互いの勢力の旗手として、2人の相反する女性議員はクローズアップされました。野田さんは元大臣の父を持つ政界エリートで、37才10か月という若さで史上最年少の大臣になりました。一方で、小池さんはキャスター出身、40才で初当選。政治家としての第一歩からして正反対。しかも、最近はそれぞれ、自民党内にある派閥みたいな“女子会”のリーダー的存在で、お互いを強烈に意識していました。

 ところが、小池さんが国会を離れて都知事を目指したことで関係がガラリと変わった。“目先の敵”ではなくなったんです。野田さんにとっては“ライバルが1人減った”というところでしょうか。都知事選で小池さんを支援したのも、もし自分が次の総裁選に出ることになったとき、今度は小池グループの支援が得られるかもしれないと期待してではないでしょうか」(前出・政治ジャーナリスト)

 野田氏に“打算”があるとすれば、小池氏には“したたかさ”がある。初登庁の日、小池氏は大げんかをしている自民党の重鎮都議のもとを訪れて握手を求めたが、都議は拒否。すると、小池氏は首相官邸に出かけ、安倍首相と握手した。自民党のトップが握手したのだから、都議の面子は丸潰れ。しかも、自民党本体とは対立していないことをハッキリさせ、その足で野党とも握手をして回ってみせた。

 「小池知事はよく“多方面に敵を作らず、一方面に絞り込んで戦う”と言っています。野田氏のことも、“今は敵を増やすのはよくない”と踏んでいるのでしょう」(自民党関係者)
以上;(女性セブン2016年9月22日号より)
(えびなたろう)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016/09/09

09-父・朴正煕が育てた企業が娘の朴槿恵にいじめられる

09-父・朴正煕が育てた企業が娘の朴槿恵にいじめられる        (2016-09.09.)

韓国で“財閥ロッテ叩き”が広がっている。創業者の長男と次男の後継者争いをきっかけにしたマスコミ主導のロッテ糾弾に続き、今度は検察当局による資金疑惑捜査という政府介入に発展している。

韓国財閥の不透明資金はどこでもみられるもの。今なぜロッテ叩きなのか。検察による大々的な家宅捜索の後、すでに創業者の長女が不正資金捻出という横領、背任容疑で逮捕され、後継者で会長の次男(長男は日本在住)は出国禁止になっている。経営首脳への捜査は時間の問題で、財閥第5位のロッテ・グループは創業以来、最大の危機に直面している。

周知のように在日韓国人の辛格浩(日本名=重光武雄)氏が創業者のロッテ・グループは、元は日本資本だ。1960年代にチューインガムの会社を母国に作った後、70年代から本格的に韓国に進出。ホテルや百貨店を皮切りに流通や食品、建設、化学など大規模な企業グループに発展した。今や資産規模でサムスン、現代、SK、LGに次ぐ第5位の大財閥である。

しかしロッテの韓国進出は1970年代当時、経済建設に必死だった朴正煕大統領のたっての要請によるものだった。ロッテ・ホテルは韓国で最初の高級大型ホテルだったし、ロッテ百貨店は店員が客に頭を下げ、食堂街やイベント会場を備えた韓国で最初の明るく楽しい(日本風!)百貨店として、韓国の流通界に革命をもたらした。

韓国経済が「日本のお陰」で発達した生き証人のような企業だが、それが朴正煕の娘の朴槿恵政権下でひどい“イジメ”に遭っているのだ。創業者の辛格浩・総括会長は認知症状態とも伝えられるが、この母国での仕打ちには「恩知らず!」の思いだろう。

ところが朴槿恵政権の財閥叩きでは、先にやはり日本と深い歴史を持つ「POSCO(浦項製鉄)」が厳しい税務調査を受け、経営首脳が資金疑惑で逮捕、追及されている。

POSCOは日韓国交正常化(1965年)の際、日本から提供された資金と日本の技術で建設された“日韓合作”のシンボル企業だった。世界的鉄鋼会社に成長し、当初は国営だったがその後、民営化し建設分野などを含む大企業グループになった。

それにしてもロッテといいPOSCOといい、父・朴正煕が高度経済成長のため心血を注いで育てた「民族中興」の企業が、娘の政権下で遠慮会釈なくイジメられている。いずれも日本と関係の深かった企業だ。苦しい時の恩を忘れた背信である。(黒田勝弘;1941年生まれ。京都大学卒業。共同通信ソウル支局長、)(SAPIO;2016年9月号より)

(えびなたろう)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016/09/08

08-議会、メディア対策に見えた。老獪な小池都政改革

08-議会、メディア対策に見えた。老獪な小池都政改革        (2016-09,08.)

小池百合子東京都知事は「都政改革本部」の初会合を9月1日に開いた。そこでは、事業や予算についての情報公開を検証するという。小池知事の改革は何を目指しているのだろう。
筆者は、情報公開に力点を置いたことに、小池知事の政治家としての老獪(ろうかい)さをみた。情報公開は誰もが反対できないし、率直にいえば事業や予算の情報公開は、マスコミが思っている以上に進められているので、情報公開を落としどころとする以上、小池知事にとって一定の成果があるのは保証付きだ。

と同時に小池知事は、マスコミの目を東京五輪や築地市場移転問題に集めている。小池知事は8月31日に、築地移転について延期という結論を出した。もっとも、当初予定の11月が来年5月になっても半年間先延ばしとなるだけだが。これらの一連の小池都政には深謀遠慮があると筆者は見ている。実際の都政での最重要事項は、来年度予算を成立させることだ。都の予算原案は、国より少し遅れて、来年1月中旬に決まる。そして都議会で議決が必要になる。

ここで、小池都政と都議会の関係が興味深い。来年夏に都議選を控えており、それまで小池知事の人気が続くかどうかがポイントなる。小池人気が続けば、予算案をうまく通せるし、そうでなければ頓挫する可能性もある。つまり、あと半年間、先の都知事選で見られたような小池人気がどのように維持されるかが成否を左右する。

 そこで小池知事は、来年度予算ではあえて争点を作らず、人気が多少落ちても予算通過できるような原案にする一方、マスコミ向けのアピールとして都政改革本部をクローズアップしたのではないか。都政改革本部で東京五輪や築地問題を中心とした情報公開を打ち出す限り、小池都政に失点はなく、得点を稼ぐことができる。なにしろ築地移転は2001年に合意した長い歴史のある問題で、各種調査もやり尽くしており、実は情報公開もかなりのものになっている。これまで公開してきた情報の体裁を変えれば、不勉強なマスコミが飛びつくことくらいは小池知事は知り尽くしている。

 豊洲新市場が安全かどうかが議論になっているが、各種問題は指摘済みで、解決策も示されている。結局、各種の移転問題ではしばしばみられる賛成と反対の構図と同様に、一定期間後に適切な手続きに乗っ取り実施して、摩擦を少なくして解決するのが行政の常である。

東京五輪予算については、入札方法を変更すれば多少はコストカットできるが、事業の付けえをすれば五輪予算自体を減らすことができる。こうしてみると、小池都政は、議会への対応策にも同時に目配りしている老獪都政だ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
(えびなたろう)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016/09/07

07-日本経済に「中国は不要」

07-日本経済に「中国は不要」        (2016-09.07.)

現在の世界は、貿易の増加率がGDP(国内総生産)成長率を下回る「スロー・トレード」という問題を抱えている。各国の経済が成長したとしても、輸出入が増えないのだ。
スロー・トレードのきっかけは、もちろん中国経済の失速である。過剰投資と過剰債務に悩む中国は、国内の実体経済が縮小し、海外からの輸入を減らし始めた。

中国の輸入はリーマン・ショックの影響があった2009年を除き、14年まで一貫して増加を続けた。ところが、15年の中国の輸入は、対前年比で15%も減ってしまった。
 16年に入って以降も中国の輸入減少は続いており、直近のデータである16年7月は、対前年同月比で12・5%の減少。15年はすでに対前年比で輸入が落ち込んでいたが、さらに減少しているという話だ。そのことは、中国経済への依存度が高かった国々の経済を痛めつけている。

 例えば、ブラジルにとって、中国は最大の輸出相手国だった。中国の輸入は7割強が「資源」である。ブラジルは中国に資源を売り込み、経済成長を続けていた。中国経済が失速し、過剰設備問題が顕在化し、輸入に急ブレーキがかかった15年、ブラジル経済はマイナスに沈んだ。
 ブラジルの15年の経済成長率は、マイナス3・85%。リオデジャネイロ五輪を翌年に控えた国が、4%近いマイナス成長になるなど、前代未聞だ。しかも、ブラジルは16年も3%を超すマイナス成長になると予想されている(国際通貨基金=IMF=推計)。

 中国経済の問題が、過剰投資や過剰設備である以上、解決には相当長く時間がかかる。何しろ、過剰設備を解消するためにはリストラを推進する必要がある。リストラを進めると、失業者が増え、国内の消費が伸び悩み、設備の過剰が終わらないという悪循環に陥ってしまう。中国の過剰設備問題が解決しない限り、スロー・トレード時代は継続すると理解すべきだ。そんななか、わが国は、どうすべきなのか。
 日本国は、国内の需要を中心に経済成長が可能な経済規模と潜在力(供給能力)を保有している。もともと、日本国は米国と並ぶ内需大国なのだ。

 中国ビジネスから断固、撤退すべき-などと主張するつもりはない。とはいえ、現実問題として中国の需要が急回復する局面はしばらく訪れない。少なくとも、日本政府は中国などの外需ではなく、「内需」を拡大させる政策を推し進めるべきだ。

日本経済にとって、中国は不要である。と、日本の政治家、国民、経営者が断言できるようになって初めて、わが国の経済の「完全復活の日」が訪れるのだ。・・・おわり(三橋貴明;1969年、熊本県生まれ。経済評論家、中小企業診断士)
(えびなたろう)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016/09/06

06-習近平主席、朴槿恵大統領にTHAAD配備の撤回を要求

06-習近平主席、朴槿恵大統領にTHAAD配備の撤回を要求    (2016-09.06.)

【杭州=西見由章】中国の習近平国家主席は5日午前、20カ国・地域(G20)首脳会議が開かれている浙江省杭州で、韓国の朴槿恵(パククネ)大統領と会談した。

習氏は米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備について「誤った対応は地域の戦略的安定に寄与せず、紛争を激化させる」と述べ、撤回を求めた。国営新華社通信が伝えた。

7月の配備決定後、両氏が会談したのは初めて。習氏は配備撤回を求める一方で、朝鮮半島の非核化の実現や、関係する問題の対話を通じた解決に向けて努力することを約束。

「両国は広範な共通利益を有する隣国だ。現在の協力基盤を大切にし、困難と挑戦を克服すべきだ」と歩み寄る姿勢を強調した。

聯合ニュースによると、会談は46分間にわたって行われた。朴氏はTHAAD配備をめぐる対立を念頭に「両国が真摯な意思疎通を図り、今回の挑戦を両国関係をさらに強固なものに飛躍させる機会にすることを望む」と語った。

一方で朴氏は北朝鮮による今年4回目の核実験や相次ぐ弾道ミサイル発射について「朝鮮半島や地域の平和を壊し、韓中関係の発展への挑戦の要因となっている」と強調、THAAD配備に理解を促した。(産経ニュースより)
(えびなたろう)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016/09/04

04-G20、習氏を集中砲火か

04-G20、習氏を集中砲火か         (2016-09.04.)

中国が初の議長国を務める20カ国・地域(G20)首脳会議が4日から浙江省杭州で開幕する。中国は経済に議題を絞り、南・東シナ海の軍事的覇権から目をそらす狙いだが、各国が沈黙を貫くのか予断を許さない。さらには経済問題でも習近平国家主席が集中砲火を浴びる恐れがある。

中国はG20の主要議題として、世界経済の持続可能な成長や、構造改革、貿易と投資の推進、国際金融の枠組み強化など、経済問題をずらりと並べた。南シナ海の軍事基地化や、沖縄県・尖閣諸島周辺への公船や漁船の大量航行など、国際的な批判を受けている問題を議論の対象としたくないという思惑は明確だ。

カナダを中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加させるなど、先進7カ国(G7)の取り込みも図っている。安全保障問題で中国を批判する声は出ないのか。中国事情に詳しい評論家の宮崎正弘氏は、「オバマ米大統領も弱腰なので、口火を切るとしたら、安倍晋三首相ではないか。尖閣問題の釈明を求めるという方法がある」と見ている。

中国と距離を置く動きも出てきた。英国では親中派のキャメロン前首相に代わって就任したメイ首相が、中国が投資した原発計画を延期した。親中として知られる豪州も、電力公社の中国企業への売却を阻止する予備決定を下した。

南シナ海をめぐる仲裁裁判所の裁定で中国は完敗、米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備も決まるなど外交的な失点が相次ぐ習政権にとって、自国開催のG20は、自らの権威付けのためにも絶対に失敗できない場となっている。

そこであえて経済問題を主要議題に設定したのだが、「鉄鋼などのダンピング輸出や過剰在庫、知的財産権、サイバー攻撃など攻撃材料はいくらでもある」と言うのが実情だ。

ロイター通信によると、欧州連合(EU)中国商工会議所のブトケ会頭は、欧州高官が中国の設備過剰問題や、対等な市場アクセスの欠如について以前より不満を表明するようになったと説明。「とうとう声を挙げるのを怖がらなくなった」と語る。

国内事情も複雑だ。前出の宮崎氏は、「習主席は人民解放軍や、李克強首相ら共産主義青年団出身の団派、江沢民元国家主席の上海閥など、あらゆる派閥と敵対するなか、経済が命綱となっている」と指摘しており、G20でも経済問題での追及が命取りになる可能性もある。
(えびなたろう)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016/09/03

03-韓国、財閥企業倒産ラッシュ。32社をリスト

03-韓国、財閥企業倒産ラッシュ。32社をリスト       (2016-09.03.)

 韓国の海運最大手の韓進(ハンジン)海運が、日本の会社更生法に当たる法定管理を申請。「大企業はつぶれないという神話が崩壊した」と報じられた。韓国当局は、構造改革や法的整理が必要とされる大企業を、韓進海運を含めて32社リストアップしているが、ほかにも破綻の危機に直面する財閥企業は数多い。

 ロイター通信によると、8月31日に法廷管理を申請した韓進海運の昨年末の負債額は5兆6000億ウォン(約5200億円)。今後は優良資産を現代(ヒュンダイ)商船に売却した後、清算される可能性もある。大手財閥、韓進グループ傘下で、大韓航空の兄弟会社でもある韓進海運の破綻について、ネットメディアのアジア経済は「3つの不文律が破られた」と指摘する。

 韓国ではこれまで、(1)業界首位(2)国の基幹産業(3)回収できない費用が大きい-という大企業は、経営が悪化しても国や金融機関が支援するなどして破綻を回避してきたが、韓進海運のケースでは、政府系金融機関を中心とする債権団が支援の打ち切りを決め、破綻に追い込まれた。韓国では、金融支援で生き延びている「ゾンビ企業」の問題が成長を妨げていると理解されている。

 金融監督院は8月に大企業の信用リスク評価の結果を発表し、抜本的な再建計画や法的整理を要する大企業32社をリストアップした。内訳は、経営正常化を推進すべきだとする「C評価」の企業が13社、法定管理(会社更生手続)が必要な「D評価」企業が19社にのぼる。

 造船や海運、建設、鉄鋼、石油化学といった脆弱業種の企業が中心で、今回破綻した韓進海運や、同業の現代商船はC評価とされる。また、すでに法定管理に入って再生手続きを踏んでいるSTX造船海洋と、STX重工業も名を連ねた。

 一方で、経営不振に陥っている大宇造船海洋に加え、現代重工業やサムスン重工業の「造船ビッグ3」は、そろって正常を意味する「B評価」を受けている。造船も韓国の基幹産業の一つで、大宇などは金融支援を受けているが、不文律が破られたなかで、ゾンビ企業の生き残りは危うくなっている。

 週刊東洋経済元編集長の勝又壽良氏は「韓国経済は輸出増大をテコに成長してきたが、ここにきて財閥主導で重厚長大型の製造業に依存し過ぎた弊害が生じている。サービス業中心への転換が進まないなかで、韓国経済の屋台骨ががたつくという大変な事態を迎えている」と指摘する。韓国経済は再浮上できるのか。
(えびなたろう)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016/09/02

02-築地移転「待った」は妥当な判断だ

02-築地移転「待った」は妥当な判断だ         (2016-09.02)

 11月に迫っていた築地市場(東京都中央区)の豊洲市場(江東区)への移転について、小池百合子都知事が当面、延期すると表明した。豊洲市場には土壌汚染などの環境問題が指摘され、調査結果を待たずに開場するのはおかしい、などの理由からだ。

 食品を扱う大規模な市場である以上、安全性を放置できないという判断は妥当である。
 新市場の設備費用の膨張、使い勝手をめぐる情報公開の不足など、移転をめぐる不透明な点も多く指摘されてきた。移転の是非に関する有識者のプロジェクトチームも置くという。

年明けまでの期間に、まずは可能な限り「都民の持つ疑問」に答える材料を得て、その結果を公表してもらいたい。築地市場の移転は、施設が老朽化し、手狭になったことから、都が平成13年に決めた話である。
 その後、移転先の土壌や地下水が、ベンゼンなど有害物質で汚染されていることが発覚し、遅れの大きな要因になったが、調査が今に及んでいること自体、異様ではないか。

 施設の耐震性に関する構造計算書と実際の構造が異なっていたことも分かっている。公共施設の耐震性がはなから疑われるようでは行政そのものの信頼を損なう。豊洲の建物はすでに完成しており、移転を延期しても維持管理のため1日約700万円かかるとされる。移転準備を進めていた業者への補償も出てこよう。

 一方、築地の「跡地」については2020(平成32)年東京五輪・パラリンピックに向け、臨海部と都心部を結ぶ環状2号線の整備が計画されている。都の財政を預かり、五輪の成功にも責任を負う立場から、こうした状況に対しても小池氏は難しい判断を迫られよう。

 開場時期について、小池氏は地下水のモニタリング調査の結果が出る来年1月以降に判断する考えのようだ。安全性、構造上の要件をクリアすべきなのはもちろんだが、新市場の運用に向けて新たに重大な支障などがみつからないか。開場ありきでなく、今は問題の洗い直しを優先すべきだろう。

 大詰めでの延期に伴う混乱の拡大を避けつつ、首都圏の台所の機能をどう維持していくか。さっそく強い指導力が求められる。
(えびなたろう)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016/09/01

01-日本がアフリカを支援する意義

01-日本がアフリカを支援する意義        (2016-09.01.)

 日本政府が主導するアフリカ開発会議(TICAD)が8月27、28日、初めてアフリカで開かれた。会議にはどのような意義があるのだろうか。
 1990年代のアフリカは成長が今ひとつだったが、2000年代に入り成長が加速している。サブサハラ・アフリカ(サハラ砂漠以南の地域)と全世界の経済成長の差をみると、1990年代にはサブサハラ・アフリカが全世界を0・5%下回っていたが、2000年代以降は1・5%上回るようになった。アフリカ経済はかつての農産物輸出中心から資源輸出に変わってきた。1960年代、サブサハラ・アフリカの総輸出の70%程度は農産品だったが、現在は60%を鉱物性燃料が占め、農産品は10%を下回っている。

 こうしたアフリカ経済の将来を占うときに、気にかかるのが「資源の呪い」である。これは、天然資源があるということが経済成長にとって、祝福というより呪いだとする考え方で、1980年代から注目され始め、多くの研究がなされている。経済成長が進まない理由として、(1)資源に依存して他の産業が育たないこと(2)資源開発を巡る内戦や政治腐敗が起こること・・・・・などがある。
 例えば「紛争ダイヤモンド」という言い方もなされる。ダイヤモンドなどは国際市場で高価で取引されるため、しばしば代金が武器購入に充てられる。資源を目当てに紛争も起こりやすくなるが、それを支配する者は紛争を継続しやすい。資源が紛争の要因になっているのだ。今では「資源の呪い」を克服する手も考えられている。例えば、他産業が育たない弊害を防ぐために、資源収入を別基金にするというソブリン・ウェルス・ファンドがある。

 余談だが、日本ではソブリン・ウェルス・ファンドの背景として「資源の呪い」を克服することが一切言及されずに、国家が財テクすることのみが取り上げられているのは滑稽だ。
 もっとも、資源紛争については対応が難しい。今話題になっている南スーダンも、元はといえば石油などの資源が豊富にあることが原因になって紛争が行われている。
 対応としては国連管理下での和平構築が基本となる。日本では、自衛隊が安全か否かの観点からのみ議論されているが、国連関与の中での日本の貢献や将来のアフリカ経済への寄与という観点が欠けている。自衛隊の安全という観点はもちろん重要だが、アフリカの発展と国際社会の中での日本の国益確保も重要である。

 日本がアフリカ支援を続ける意義は、アフリカの経済発展を促し、その中で、日本のアフリカ資源に対する国益を確保し、同時にアフリカ平和に貢献することである。アフリカ経済の原動力になっている資源と紛争の関係が根深いのは、中東の歴史を見れば明らかだ。アフリカ支援は、中東の二の舞いを避ける意味で、平和国家の日本にふさわしく、チャレンジングな課題だ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
(えびなたろう)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2016年8月 | トップページ | 2016年11月 »