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2016/09/08

08-議会、メディア対策に見えた。老獪な小池都政改革

08-議会、メディア対策に見えた。老獪な小池都政改革        (2016-09,08.)

小池百合子東京都知事は「都政改革本部」の初会合を9月1日に開いた。そこでは、事業や予算についての情報公開を検証するという。小池知事の改革は何を目指しているのだろう。
筆者は、情報公開に力点を置いたことに、小池知事の政治家としての老獪(ろうかい)さをみた。情報公開は誰もが反対できないし、率直にいえば事業や予算の情報公開は、マスコミが思っている以上に進められているので、情報公開を落としどころとする以上、小池知事にとって一定の成果があるのは保証付きだ。

と同時に小池知事は、マスコミの目を東京五輪や築地市場移転問題に集めている。小池知事は8月31日に、築地移転について延期という結論を出した。もっとも、当初予定の11月が来年5月になっても半年間先延ばしとなるだけだが。これらの一連の小池都政には深謀遠慮があると筆者は見ている。実際の都政での最重要事項は、来年度予算を成立させることだ。都の予算原案は、国より少し遅れて、来年1月中旬に決まる。そして都議会で議決が必要になる。

ここで、小池都政と都議会の関係が興味深い。来年夏に都議選を控えており、それまで小池知事の人気が続くかどうかがポイントなる。小池人気が続けば、予算案をうまく通せるし、そうでなければ頓挫する可能性もある。つまり、あと半年間、先の都知事選で見られたような小池人気がどのように維持されるかが成否を左右する。

 そこで小池知事は、来年度予算ではあえて争点を作らず、人気が多少落ちても予算通過できるような原案にする一方、マスコミ向けのアピールとして都政改革本部をクローズアップしたのではないか。都政改革本部で東京五輪や築地問題を中心とした情報公開を打ち出す限り、小池都政に失点はなく、得点を稼ぐことができる。なにしろ築地移転は2001年に合意した長い歴史のある問題で、各種調査もやり尽くしており、実は情報公開もかなりのものになっている。これまで公開してきた情報の体裁を変えれば、不勉強なマスコミが飛びつくことくらいは小池知事は知り尽くしている。

 豊洲新市場が安全かどうかが議論になっているが、各種問題は指摘済みで、解決策も示されている。結局、各種の移転問題ではしばしばみられる賛成と反対の構図と同様に、一定期間後に適切な手続きに乗っ取り実施して、摩擦を少なくして解決するのが行政の常である。

東京五輪予算については、入札方法を変更すれば多少はコストカットできるが、事業の付けえをすれば五輪予算自体を減らすことができる。こうしてみると、小池都政は、議会への対応策にも同時に目配りしている老獪都政だ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
(えびなたろう)

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