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2016/09/02

02-築地移転「待った」は妥当な判断だ

02-築地移転「待った」は妥当な判断だ         (2016-09.02)

 11月に迫っていた築地市場(東京都中央区)の豊洲市場(江東区)への移転について、小池百合子都知事が当面、延期すると表明した。豊洲市場には土壌汚染などの環境問題が指摘され、調査結果を待たずに開場するのはおかしい、などの理由からだ。

 食品を扱う大規模な市場である以上、安全性を放置できないという判断は妥当である。
 新市場の設備費用の膨張、使い勝手をめぐる情報公開の不足など、移転をめぐる不透明な点も多く指摘されてきた。移転の是非に関する有識者のプロジェクトチームも置くという。

年明けまでの期間に、まずは可能な限り「都民の持つ疑問」に答える材料を得て、その結果を公表してもらいたい。築地市場の移転は、施設が老朽化し、手狭になったことから、都が平成13年に決めた話である。
 その後、移転先の土壌や地下水が、ベンゼンなど有害物質で汚染されていることが発覚し、遅れの大きな要因になったが、調査が今に及んでいること自体、異様ではないか。

 施設の耐震性に関する構造計算書と実際の構造が異なっていたことも分かっている。公共施設の耐震性がはなから疑われるようでは行政そのものの信頼を損なう。豊洲の建物はすでに完成しており、移転を延期しても維持管理のため1日約700万円かかるとされる。移転準備を進めていた業者への補償も出てこよう。

 一方、築地の「跡地」については2020(平成32)年東京五輪・パラリンピックに向け、臨海部と都心部を結ぶ環状2号線の整備が計画されている。都の財政を預かり、五輪の成功にも責任を負う立場から、こうした状況に対しても小池氏は難しい判断を迫られよう。

 開場時期について、小池氏は地下水のモニタリング調査の結果が出る来年1月以降に判断する考えのようだ。安全性、構造上の要件をクリアすべきなのはもちろんだが、新市場の運用に向けて新たに重大な支障などがみつからないか。開場ありきでなく、今は問題の洗い直しを優先すべきだろう。

 大詰めでの延期に伴う混乱の拡大を避けつつ、首都圏の台所の機能をどう維持していくか。さっそく強い指導力が求められる。
(えびなたろう)

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