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2016/08/13

13-日比外相会談 「2つの海」で対中連携を

13-日比外相会談 「2つの海」で対中連携を        (2016-.08.13.)

 中国による力ずくの海洋進出という深刻な脅威に対し、日本とフィリピンが危機認識を共有できたことを評価したい。

 岸田文雄外相がフィリピンを訪問し、ドゥテルテ大統領やヤサイ外相と会談した。会談を通じ、南シナ海での中国の主張を全面否定した仲裁裁判所の判断を尊重することを確認した。さらに、中国が尖閣諸島(沖縄県)周辺での挑発行為を活発化させている東シナ海の現状についても、懸念をともにした。

 両国や2つの海の沿岸諸国は、同様の危機に直面していることを明確にしたといえよう。米国を含めた幅広い連携を構築していくうえで、岸田氏のフィリピン訪問を大きな弾みとすべきである。ドゥテルテ氏は岸田氏との会談で、「仲裁判断を尊重し、法の支配に基づく紛争解決に向け、日本と努力したい」と語った。

 さらにヤサイ氏は会見で、「われわれは日本と同じ経験をしている。全ての国が南、東シナ海で法の支配を尊重しなければならない」と踏み込んだ。日本とフィリピンはともに海洋国家であり、中国に関する情報を共有し、外交・安全保障面を含めて連携を深めるのは当然だ。

 南シナ海問題で、中国は「日本は部外者」と決めつけて関与を嫌っている。この地域の航行の自由が国益に直結する日本にとり、無関係であることはあり得ない。米シンクタンクは、中国が仲裁裁定にもかかわらず、南シナ海に造成した人工島に航空格納庫を急ピッチで建設しているとする報告書を公表した。

 同時に、中国は連日、東シナ海の尖閣周辺の接続水域に多数の公船や漁船を送り込み、一部の公船を領海に侵入させている。仲裁裁定が出た南シナ海問題に比べ、東シナ海の現状について国際的な認知度は高くない。政府は尖閣周辺での中国の挑発行為について、国際社会に対して強く情報を発信していく必要がある。

 就任して日の浅いドゥテルテ氏に対し、中国は経済協力などを持ちかけて懐柔を図ろうとしている。フィリピンは中国と比べ、軍事的にも経済的にも国力に差があり、これを日米が支えていかねばならない。
フィリピンとの緊密な関係をより強固にするため、早期の大統領訪日も実現してほしい。
(えびなたろう)

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