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2016/07/26

26-フィリピンと中国「裁定」こそ対話の前提だ

26-フィリピンと中国「裁定」こそ対話の前提だ       (2016-07.26.)

南シナ海をめぐる中国の主張は国際法違反だとする仲裁裁判所の裁定を受け、フィリピンは「裁定の無視」を条件にする中国との対話には応じない姿勢を示した。
ドゥテルテ大統領は米議会代表団に「(中国に)譲歩はしない」と語り、領有権について「交渉する予定はない」とも述べている。

外交手腕は未知数とされるドゥテルテ氏が、国連海洋法条約に基づく裁定を踏まえ、問題を解決する態度を崩さなかったことを歓迎したい。
フィリピンは、南シナ海の問題が自国の領土・領海の行方を左右するにとどまらず、国際的に重要な関心事になっていることも認識し、対応してもらいたい。

裁定を「紙くず」とみなして反発する中国は、南シナ海の人工島の軍事化を進める構えだ。
力を背景に海の国際法を踏みにじる行為を容認してしまえば、「平和で自由の海」は弱肉強食の海になってしまう。

南シナ海の海上交通路(シーレーン)における自由な航行が妨げられれば、フィリピンはもとより、日米など関係国の重要な国益が損なわれる。
だからこそ、国際社会は沿岸国のフィリピンやベトナムを支援している。後押しを続けなければ、中国からの圧力は一層強まることになろう。

中国は、南シナ海のスカボロー礁上空で、H6K爆撃機や戦闘機の哨戒飛行を実施した。爆撃機は核ミサイルの搭載が可能だ。
米国やフィリピンへの示威のつもりだろうが、戦端が開かれたならば、中国軍は最強の米太平洋軍とまともにやりあえると考えているのか。緊張のみを高める無意味な行為はやめるべきだ。

ただ、中国がフィリピン・ルソン島の西方わずか約200キロの同礁を示威飛行の場に選んだ点は見逃せない。同礁とスプラトリー(南沙)諸島、パラセル(西沙)諸島を利用すれば、南シナ海で中国軍は格段に展開しやすくなるからだ。

このため米国では、中国が2012年にフィリピンから奪った同礁の埋め立て、軍事基地化に着手すれば、海上封鎖することも論じられている。このような展開に至らぬため、中国は違法とされた南シナ海の「九段線」内の支配を潔くあきらめるしかない
(えびなたろう)

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