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2016/07/17

17-金融政策どん詰まりの中国

17-金融政策どん詰まりの中国        (2016-07.17.)

<たどる道は不動産バブル崩壊か資本逃避か…>
中国の金融政策が行き詰まった。2008年9月のリーマン・ショック後の高度経済成長の原資になってきた中国人民銀行による人民元資金発行が困難になったからだ。習近平政権は元を刷る代わり、国有商業銀行に命じて、融資を急増させる一方で、財政難の地方政府には債券を発行させている。

米連邦準備制度理事会(FRB)は金融恐慌回避のために、ドル札を大量発行する量的緩和政策に踏み切った。人民銀行は14年まではドルにほぼ合わせる形で元を増発してきたことがわかる。一国の金融の量を他国に合わせる政策は他に例がないが、中国の場合は一定の条件のもとでは可能だった。中国は「外国為替集中制度」と称するドル本位の金融政策をとっている。人民銀行が中国に流入する外貨を商業銀行からことごとく買い上げ、商業銀行に元資金を流し込む。

商業銀行はその資金を融資に向ける。融資の大半は不動産開発向けであり、経済は開発投資主導で急速に拡大した。構造物への投資を反映するコンクリート生産量は11、12年の2年間合計で、米国の20世紀全体のそれを上回るほどだ。

流入するドルは激減し、人民銀行は資金を追加発行できなくなったのだ。おまけに、15年後半には上海株価暴落や元切り下げを機に資本逃避が起き、昨年末以降、その年間額は約50兆円に上る。

また、資本をつなぎ止めるためには、金利引き上げしかないが、不況をさらに悪化させる。そこで、習政権は人民銀行資金の裏付けなしに、商業銀行に年間200兆円規模で融資を増やさせ、再び不動産部門に注入させている。他方で、14年に不動産バブルが崩壊したままの地方では巨大なゴーストタウンが残され、不動産開発主体の地方政府子会社は債務返済できない。

そこで、習政権は年間100兆円規模で地方債を発行させ、その資金で銀行に返済させている。しかし、地方経済は疲弊したままだから税収は減っている。地方債の大半は焦げ付きそうだ。すでに銀行の不良債権は約230兆円で融資総額の15・5%、国内総生産(GDP)の20%以上に上ると国際通貨基金(IMF)は推計している。

いずれも1990年代前半の日本のバブル崩壊時の銀行不良債権水準を大きく上回っている。
(えびなたろう)

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