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2016/07/01

01-英国の離脱協議 不透明感を拭う手順示せ

01-英国の離脱協議 不透明感を拭う手順示せ       (2016-06.01.)

欧州連合(EU)からの離脱という英国の選択で懸念されるのは、世界経済や外交・安全保障など、あらゆる面での不確実性の高まりである。英国とEUの将来像や、そこに至る過渡期の状況が見通せないから金融市場は混乱し、日本を含む先進国や新興国はリスクを強く意識する。

こうした不透明感を最小限に抑えるため、EUと英国は離脱への大まかな道筋や手順を早急に議論し、世界に発信すべきである。EUは28日からの首脳会議で論議を本格化させる。

キャメロン英首相が英側の立場を説明し、残る27加盟国が対応を話し合う。前例のない事態に冷静に対処するよう求めたい。

英国とEUとの離脱交渉は、EU基本条約に基づき、英国が欧州理事会に通告して始まり、原則2年以内に行われる。EU側は早期の通告・交渉開始を求めている。キャメロン首相は10月までに後継首相を選んで委ねたいというが、国内事情を優先させている場合ではなかろう。

正式離脱は先のこととはいえ、方向性すら定まらない状況が続けば、混乱は一段と深まる。英国に進出した日本企業にとり、欧州戦略の見直しにつながる重大な関心事なのは言うまでもない。英国は貿易や投資などで有利な条件を引き出せるよう動き、離脱のドミノ現象を恐れるEU側が反発する局面も予想される。

ただ、英国民の間では早くもこの歴史的選択への反省の声まで出ているという。スペイン総選挙で反EUの左派が伸びなかったのも英国や欧州の混乱を目の当たりにしたためではないか。こうした流れを見極めながら、透明性の高い交渉を進めてもらいたい。

この間、重要なのは、先進7カ国(G7)を中心とした日米欧の結束である。離脱の影響が外交や安保にも広がり、対中国、ロシアでの欧州の影響力が低下すれば日本の安全保障にもかかわる。

オバマ米大統領が英国の離脱決定後、ただちにキャメロン首相に電話し、米英の「特別な関係」に変化はないと強調したのは当然である。ケリー米国務長官は英国を含む欧州を訪問中である。

日本はG7議長国として、金融市場の安定だけでなく、来月のアジア欧州会議(ASEM)首脳会議などさまざまな機会を活用して連携を主導すべきだ。
(えびなたろう)

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